Jayavarman 7thのクメール帝国の最西端都市遺跡 / Prasat Muang Singh No.1
: 訪問日 12Sep2009


この遺跡は、Kanchanaburiから323号線をMyanmar方面に向け北上します。
途中、3455号線に折れて、南西に向かい進むとあります。







遺跡は、
周壁に囲まれた
古代都市内に
あります。

遺跡の南には、
Kwai Noi川が
流れており、
東、北、西の周壁は、
8層の壁になって
いたようです。

ここは、
古くからインド、
ミャンマーを経て行う
東西交易の中心都市
だったのではないか
と思います。



東門を抜けて、都市中心部へ向かうと、
観光客用の駐車場と、展示場(右写真)が
あります。

駐車場には、大型バスが止まっており、
小学生達が見学に来ているようです。









展示場内には、
Avalokitesvara(観世音菩薩)像のレプリカが
展示されていました。
本物は、 バンコク国立博物館にあります。

異様にたくましい足です。












これも、Avalokitesvara(観世音菩薩)像のレプリカです。
これも、本物は、 バンコク国立博物館 にあります。

左手に数珠と、蓮華、右手に経典?を持っています。
そして、首は、無くなっています。













シヴァ神の頭部です。
額には、第3眼があります。

シヴァ神がカイラーサ山で修行中に、
シヴァの妻となるパールヴァティ(ウマー)が、
何とかシヴァ神の気を引こうとしますが、振り向きません。
やきもきしたパールヴァティーは、
後からシヴァ神の両目を塞いでしまいます。
その時、宇宙の光は失われ、動きが止まってしまいます。
しかし、シヴァ神の額の第3眼が開き、失われた光は戻り、
宇宙は、再び、動き出します。

その他、第3眼に、まつわる話として、
愛の矢を射ようとしたカーマ神を、
第3眼からの火焔で焼き尽くす話もあります。



遺跡の装飾の一部です。














耳の一部です。
(右図のハッチング部)













鼻の一部です。
(右上図のハッチング部)













Avalokitesvara(観世音菩薩)像のレプリカです。
本物は、 バンコク国立博物館 にあります。

Avalokitaは観、Isvaraは自在、Svaraは音、声。
Avalokitesvaraは、観察する事に自在な者と言う意味らしい。

観世音菩薩は、
生きとし生けるすべてのものに、憐れみの手を差し伸べます。


この像は、5頭身くらいか。
足も短い。






この顔は、ジャヤバルマン7世の顔に似ているように思います。

この遺跡からは、観世音菩薩像が多く発掘されています。















これも観世音菩薩像のレプリカです。
本物は、この遺跡から南東へ約8kmの所にある
Ban Kao国立博物館 にあるようです。
行ったけど、見た記憶が無くなってます。

こんな馬面なら、記憶に残っていても不思議は無いのですが。












これは、ナーガに守られて瞑想する仏陀像です。
ヨニの上に置いてあります。

















Avalokitesvara(観世音菩薩)像のレプリカです。
本物は、 バンコク国立博物館 にあります。

















ナーガに守られて瞑想する仏陀像のレプリカです。

















Prajnaparamita(般若波羅蜜多)と言う
大乗仏教の女性神です。
















その説明です。























Avalokitesvara(観世音菩薩)のようです。


















Avalokitesvara(観世音菩薩)像のレプリカです。
本物は、 バンコク国立博物館 にあります。















展示場の外には、遺跡の模型がありました。
右端が東。中央がPrasat Muang Singh No.1です。








遺跡の模型です。

Kwai Noi川の蛇行に沿って、
遺跡の周壁が、Uの字に突き出ています。











遺跡の模型です。

遺跡の北西から俯瞰したところ。

周壁の外に、畝上の土塁が何層にも
作られています。









展示場の外にも遺物が展示されていました。














ガルーダの一部です。












展示場前(北側)から、
Prasat Muang Singh No.1へ
向かって進みます。












遺跡を北側から見たところ。

遺跡の北側を回って、
都市の東門へ、まず行って見ます。











都市の東門の外側に、こんな畝がありました。

最初の説明書きに、
8層の壁で囲われていたとあります。

一番内側の壁は、ラテライトの壁で、
その外に7層の土の壁がありました。
その壁の跡だと思います。







都市の東門の外側の畝です。














東門の南には、ラテライトの壁が続いています。














東門の北側にもラテライトの壁が続いています。














東門を周壁の内側から見たところ。














東門から、Prasat Muang Singh No.1に
向かって歩いて行きます。













Prasat Muang Singh No.1を
東側から見たところ。
































この説明文には、以下の記述があります。

No.1の周壁には、東西南北に塔門があります。
そして、東側から東塔門へ向かって歩いて行くと、十字テラスがあり、
神聖な場所へ入る前に足を洗う為の小さなプールがあります。
更に進んで行くと、次のテラスには、香木を焚き、
体と心を清める為の4つの窪みがあります。




十字テラスに上がり、
振り返りながら下を見たところ。

テラスの上は、建造物の跡でしょうか、
凹凸があります。










石の敷き方も、斜めになっていたり、
何かの意図があるのでしょうか?
















テラスの上には、小さな四角の窪みがあり。
この窪みに水を溜め足を洗ったのであろう。

その向こうには周壁の跡が残っています。











東塔門の手前のテラスには、
4か所に四角な窪みがあります。
窪みと言っても、かなり浅い。

ここで香木を焚いたのであろう?










北東から東塔門を見たところ。














南東から東塔門を見たところ。














東塔門から続く第一回廊の南東角です。














南塔門を南東から見たところ。

その向こうの背の高い塔は、西塔門です。












南塔門を南から見たところ。














南塔門です。

南塔門を通して、主祠堂内部の
Avalokitesvara(観世音菩薩)像が
見えます。













南西から西塔門を見たところ。














西側の周壁跡です。

左端は、西のテラスです。

その向こうの遺跡は、No.2遺跡です。










西塔門を、西側のテラス上から見たところ。














No.1遺跡を西側テラス越しに見たところ。














西側テラスからは、 No.2遺跡 も見えます。














北西から見た西塔門です。














北側の周壁跡です。

手前の石は、西側周壁跡です。












北側から北塔門を見たところ。














北東から遺跡を見たところ。














東塔門に登って、東側テラスを振り返ったところ。














東塔門内から入口(東側)を見たところ。

塔門内には、漆喰が残っています。















東塔門内、南側です。

















東塔門内、北側です。

















東塔門から、主祠堂を見たところ。

主祠堂内には、観世音菩薩像が見えます。












東塔門から南塔門を見たところ。

回廊の内側の地面には、
ラテライトが敷き詰められています。











南東から主祠堂を見たところ。














南東の経蔵です。

経蔵内部に木が生えています。












経蔵には、スリット状の窓があります。














経蔵内部です。














南側回廊です。
東から南塔門を見たところ。

右側の塔は、西塔門です。











南東から主祠堂を見たところ。














東から主祠堂を見たところ。














主祠堂の房室です。














主祠堂内部のヨニの上の
Avalokitesvara(観世音菩薩)像です。
















Avalokitesvaraは、
観世音菩薩、または、観音菩薩です。
日本では、一般的に、女性ですが、
本来は男性でした。
顔は、なんだかいかめしく男性そのものです。

観世音菩薩は、
阿弥陀如来が瞑想中に目から生じた
慈悲の菩薩です。

頭飾前面には、阿弥陀如来の化仏があり、
上半身の無数の化仏は、
「観音の毛穴には無数の宇宙が存在する」と言う
経典が具現化されています。

これと同じ様式で、
顔がジャヤバルマン7世に良く似た
Muang Singhで発掘された像が、
バンコク国立博物館 へ展示されています。









主祠堂から西塔門を見たところ。

















西塔門内部には、Prajnaparamita(般若波羅蜜多)の像が
あります。
















胸の膨らみで女性神とわかります。
展示場にあったPrajnaparamita(般若波羅蜜多)に比べて、
美人です。
この像はレプリカで、本物は Ban Kao国立博物館 にあります。
























西塔門内部から。














西塔門内部から、屋根を見たところ。














西塔門から南塔門を見たところ。














西塔門から北塔門を見たところ。














回廊の北西隅です。














北周壁内部から北塔門方向を見たところ。

















北塔門内部から主祠堂方向を見たところ。














北周壁内部です。

















No.1遺跡の南西の池です。














遺跡都市の外壁の北門です。














その北門の上から外壁の外を見たところ。

















その北門の上から下を見たところ。

















遺跡都市内部の北側の池です。
















クメール帝国の最西端都市の中には、以下の遺跡があります。
1. Prasat Muang Singh No.1
2. Prasat Muang Singh No.2
3. Prasat Muang Singh No.3
4. Prasat Muang Singh No.4
5. Burial Site

そして、Prasat Muang Singhから発掘されたお宝展示場です。
1. Ban Kao国立博物館
2. Bangkok国立博物館



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